• テキストサイズ

イケメン戦国〔瞳に魅せられて〕

第5章 身代わりの姫君


女中に連れられて広間まで来ると
中から信長様に"待て"と言われ襖の前に正座した
暫くして"入れ"と声を掛けられわたしは頭を下げた


『失礼いたします』


「面を上げ挨拶をしろ」


『お初にお目に・・・・・』


何故ここにいる?
今日は越後からお迎えが来るんじゃなかった?


「どうかしたか?」


顔を上げ挨拶を始めた葉月が信玄たちの顔を見て
言葉を切ったことを不思議に思った秀吉が声をかけた


『い、いえ・・・』


「やあ初めまして美しい天女
俺の名は武田信玄、こっちは真田幸村」


『わ、わたしは織田家縁の姫葉月と申します』


若干混乱しつつもちゃんと姫らしく挨拶を交わした


「こんな美しい姫が居るとはな
それで、この姫を人質にくれるのか?」


「そんな訳ねえだろ
あんた何言ってんだ!!」


「男よりも美しい天女が良いだろ?」


「良いわけが無いでしょうが!!
謙信様が切れるだろ!!?」


「この際謙信には我慢してもらおう」


「はあ!!?」


ギャーギャー騒ぐ幸村を他所に
信玄は葉月の手を取って立ち上がった


「さあ天女俺と行こう」


「待て待て待て!!
おいっいいのかよ!?」


「ああ、そのつもりでここに呼んだのだ連れていけ」


「軍神に葉月が扱えるか楽しみだな」


「葉月様お気をつけて」


「葉月に何かあったらただじゃ置かねえからな」


「いつでも帰ってきていいからな」


「・・・・・人質が勝手に帰ってきたら人質の意味無いですよ」


「あーもう!俺は知らないからな」


『信長様いってまいります』


ぶつぶつと文句を言いながら腰を開けた幸村と
信玄に連れられ葉月は安土城を出て行った


/ 87ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp