第4章 友との再開
「三成です。椿様をお連れいたしました」
「入れ」
スッと開いた襖の向こうに
捜していた椿の姿があった
『椿!!』
「えっ?葉月ちゃん?」
持っていた徳利を膳に置き
椿に駆け寄り抱きついた
『長かった・・・
この時代にきた直後、女将さんに拾われて
甘味やで半年間アルバイトして
行商の人に連れてきてもらって城下町で一月
そのあと光秀さんの後殿で一月
ホント~に長かったよ!!?』
「う、うん・・・ごめんね?」
『椿のせいじゃ無いよ
そんなことよりも!
わたしがいない間に何もなかった?』
「うん。大丈夫だよ」
『ホントに?椿はよく声掛けられてたでしょ?』
「あれは葉月ちゃんの事を聞かれて・・・・・」
『手紙とかよく貰ってたでしょ?』
「それも葉月ちゃんに渡してほしいって・・・・・」
『わたしの可愛い椿に手を出す奴は
全員返り討ちにしてあげるからね!』
「えっと・・・うん。よろしくお願いします」
何を行っても無駄だと悟った椿は白旗を上げた
「なかなか手強そうだぞ秀吉」
「頑張れよ秀吉」
「仲が宜しいですね」
「はぁ・・・」
葉月と椿の後ろでは光秀と政宗が秀吉に
にやにやと笑いかけていた
「それにしても葉月
貴様は随分と猫を被っていたようだな」
『もう愛想笑いも疲れので地で行きます』
「へらへら笑ってるより
そっちの方が良いんじゃない」
「珍しいな家康」
「煩いです政宗さん」
「葉月、条件は満たした
時が来るまでこの城に滞在し準備をしろ」
話は終わったと信長は広間を出て行った