Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第7章 ホームズと、ワトソン?【工藤新一】
先輩がお風呂に入ってる間は、先輩の部屋で待ってろと言われ。一人先輩の部屋にお邪魔する。
この部屋に掃除をしに入ったことはあるけど、それだけだ。いつもリビングで過ごしてばかりだったから、ちょっと新鮮・・・
でも、どこに座ればいいものか。部屋にはベッドと勉強机と棚があるだけ。男の子の部屋ってこんなもんなの?無駄なものが何も無い、サッパリしてる部屋。
しばらく棚に並ぶ本や置かれたサッカーボールを眺め。
なんとなくベッドに腰掛けた。
そしてなんとなく横になってみる。
布団に潜り込むと、自分のベッドとは違う匂いがして。
先輩がここで寝てるのを想像すれば・・・私この布団になりたい、なんておかしな考えが頭を過ぎる。
「どんな顔して待ってんのかと思えば・・・は」
「す!すみません・・・」
「人の気も知らねぇで」
もうお風呂済んだのか。先輩は部屋に入ってくるなり、ベッドに入り込んできて。布団をまくられ横に寝そべってくる。
ふわっと爽やかないい香りがしたと思ったら、今日初めて、唇が重なった。
身体が固まってしまって、動けない。
「、分かってんのか?男の部屋でこんな事してたらどーなるのか」
「・・・っ」
“分かる”とも“分からない”とも言いにくくて。
・・・こうなることは、少なからず考えてたんだから。
「何されても文句言えねーぞ」
「工藤先輩なら、いい、です・・・それに今日は先輩の誕生日ですよ?今日は、何でも先輩の好きに、してください・・・」
「・・・本当にいいのか?」
物凄く近くで見つめられて・・・首を縦に少しだけ振る。
少し、怖い。でも、先輩とこの先に進みたい気持ちの方が大きい。
ぎゅうっと抱き締められて、胸の辺りが先輩とぴったりくっつく。
心臓バクバクなの、さすがにバレてるだろうか・・・
首元に顔を擦り寄せられ、鎖骨や首すじに啄むように何度も柔らかくキスされて。くすぐったいような、気持ちいいような。肩がキュッと上がる。
耳たぶを甘く食まれたらビクッと大きく反応してしまい。それを先輩は愉しそうに笑って更に耳に唇を寄せてくる。
「っ!ひゃ!」
「あーもう・・・なんかやたらいい匂いするし、可愛すぎんだけど」
仰向けの身体の上に先輩が覆いかぶさってくる。もう恥ずかしくて死んでしまいそう・・・