Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第38章 Top priority -最優先事項-【降谷零】
の柔らかい肌を貪るように唇を寄せていると、いつの間にか額に滲んでいた汗が流れ、の胸元へぽたりと落ちた。落ちたことでふと“暑さ”を認識し……少しだけ冷静さが戻ってきた気がする。
一旦彼女から離れ、身体を起こして浴衣の前を開き袖を落とせば、肌に直接あたる空調の風が心地良い。
「わ…なんか…零が浴衣脱ぐと色気がすごい…」
「には負けるけどな…」
力の抜けた蕩けた顔、濡れた瞳で僕を見上げてくる彼女の方がよっぽどすごいと思うが。
もう一度に覆い被さり、瞳の奥を見つめて…赤い頬を撫でて小さく開かれたままの唇を塞いだ。彼女の手が腰の辺りから背中に向かって這い上がってくることで、酷く腰が疼いてくる…
柔らかく熱い口内を堪能しながら、彼女の脚の間に割って入り、膝を立てさせ左右に大きく開く。浴衣の裾はいとも簡単にはだける…便利なものだ。
彼女の中心に自分の欲望を押し当てれば、互いに下着はつけているもののしっかりと彼女の熱は伝わってきた。おそらくも濡れてる。それを確かめるように、腰を更に強く擦り付ける。入り口があるであろう場所へ先を押し当て、押し当てたまま上へ滑らせる。
「んあぁ……ぁあっ…」
「ッ………」
「あぁ…っ、んぁ……零…」
唇が離れる僅かな間、すぐ側で発せられる湿った吐息混じりの甘い声に、脳が痺れるような心地を覚える。
の腰もひとりでに揺れ出して、互いに擦り付け合う局部からも緩い快感が生まれる…焦れったいけれども、何とも気持ちいい。また自身の欲望の先からは新たな雫が溢れたようだ。
「あ、ぁ…っ…零の…かたい…」
「だって…もうすごいんじゃないか?…かなり濡れてるだろ」
「……分かんない…でも、あの……脱がせて…?」
「…ん?…ああ」
“脱がせて”だなんてセリフ…今までに彼女の口から聞いた記憶は無い。そんな可愛いセリフ、どこで覚えてきたんだよ、と内心突っ込みながら指を引っ掛けて下着を軽く引っ張る。すぐに腰を浮かせたの脚から下着を抜き…とりあえず足元に置いておいた。