Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第33章 助けたアイツが嫁になった【松田陣平】
昨晩、突然陣平さんが帰ってきたときは、この世の終わりかと思うくらいビックリした……恥ずかしすぎて死ぬかと思った……
でも……終わってみればめちゃくちゃ気持ちよかったんだよなぁ……やっぱり一人でするのと二人でするのとは大違いだ……思い出すだけでまた身体が疼いてきそうになる。
なんであんな時間に帰ってきたのかは謎なままだけど…まあ、そのおかげでグッスリ眠れて今は早朝。
仕事を終えて帰ってくる陣平さんの為に、朝だけどしっかり甘辛い味の付いたおかずを作っている。きっとビールが進むこと間違い無し!
時計を見れば、あと少しで彼が帰ってくる時間……
と思ったら。ガチャリと玄関の鍵が開く音がして、陣平さんが家に入ってくる気配。
「陣平さん?おかえりなさーい!早ーい!」
「おー…すげぇ美味そーな匂い…」
「今日は照り焼きだよ!好きでしょー!」
「そーか…でもな……メシよりが先だ」
「えっ」
キッチンに入ってきた彼に急に後ろから抱き締められた。身動きが取れなくなり。
首すじに何度も熱い唇を付けられて、膝から力が抜けそうになる……
「……陣平、さん…」
「お前も美味そうな匂い……ベッド行くぞ…」
「ま、まだ料理、途中…っ」
「後でいい、俺が帰ったら覚えとけって、言っただろ……忘れたのか」
「ぁ……?」
そういえば、昨夜頭がぼーっとしてる間にそんなことを言われたような気もする……?
「お前のせいで……」
「わっ!きゃ!」
身体が持ち上がり、お姫様だっこされてる……こんなことされるのってちょっと久しぶりで……胸がキュンとなる。って、そんなこと考えてる場合じゃなさそうだけど。
「…俺が、どんだけツラかったか分かるか?」
「……つらかったの?」
「を抱きたくて抱きたくて頭イカれるかと思った……」
「…へ、へぇ……」
ストレートに“抱きたい”と言われるのは嬉しいは嬉しいのだけれど…状況が急すぎてまだ心の準備が整わない。
寝室に運ばれて、ベッドに身体を投げられ。服を脱ぎながら陣平さんが上に跨がってくる……下着一枚になった彼。昨日は触れられなかった素肌に手を伸ばす。
熱を持つ大好きな瞳に見つめられて、ドクン、と心臓が大きく跳ねた。
私…陣平さんのこの顔にすっごく弱い…いつも何も逆らえなくなるんだ……