Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第33章 助けたアイツが嫁になった【松田陣平】
「…俺が帰ってきたらマジで覚えとけよ……メチャクチャにしてやっから…」
「…ぇ、っ…」
「わりーけど仕事戻るから…ちゃんと服着て布団被って寝ろよ…」
と自分の身体を綺麗にして、乱れた制服を直す。
ボーッとしたままのの額にキスを落とし、頭を撫でて、寝室を出た。
「いって、らっしゃい……じんぺ…さん…」と途切れ途切れの小さな声を背中で聞きながらリビングを通過する。
チラリとカレンダーに目をやり、明日は俺もも休みであることを確認する。
玄関の扉を閉め、しっかり施錠を確認し。
再びチャリに跨り漕ぎ出したが、どうも下半身に違和感を感じ、結局チャリを引きながら一人歩く……
交番を出てきてから現在まで、幸い無線が入ることは一度もなかった。この街に厄介事は起こらなかったんだろう。
静まり返ったいつもの道を歩き、交番に到着……
「異常なーし……」
「おかえり。結構遅かったね」
「ああ」
「あれ?機嫌悪い?ちゃんとケンカでもした?」
「してねえ……っつーか元はといえば諸伏、お前のせいだぞ……ったく…」
ニヤニヤと嬉しそうに顔を覗き込んでくる諸伏に若干イラつくも……
“帰ったらをどうしてやろうか”に考えが及んでくると、イライラも何処かへ消え去っていく。
帰ったらまずメチャクチャに抱いてやるのは確定だろ。
いや…まずは俺の目の前でオナらせんのも面白えかもな…
「松田…今度は楽しそうだね」
「……お前はイチイチ人の考えてることを読むんじゃねぇよ」
「さてはちゃんとデートの約束でもした?明日は松田非番だもんなー」
「諸伏…しばらく黙ってろ……」
時計を見れば午前1時前……朝はまだまだ先だ………
長い、長すぎる数時間を過ごし……
いつしか外がだんだんと明るくなり……
やっとゼロが出勤してきた。
続いて伊達班長が到着、ハギもやってきて、ついに交代時間だ。
引き継ぎなんて諸伏に任せて、超速で制服を着替えて交番を出た。