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Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第33章 助けたアイツが嫁になった【松田陣平】


が帰っていった日の夕方。

ゼロと二人で仕事をしていた交番に、そのから電話がかかってきた。

電話に出たのはゼロ。


「もしもし…あの、昨日そちらでお世話になったです…」

降谷「ああ、さん。ご自宅には無事に帰れましたか?」

松田「なに?だと?代われ、ゼロ」

降谷「お……い」

「はい!おかげさまで!……でもですね……」


受話機をぶん取り、とりあえず何も言わずに話を聞く。

が家に帰ると、自宅の固定電話に昨夜東京の不動産会社から連絡が入ってたそうだ。
内容は、“さんが不動産会社の車の中にカバンをお忘れになってます、どうしましょうか”だと。

…つまりコイツは置引に遭ったんではなく、単に忘れ物をしていただけだったのだ。だから被害届は取り下げると。


松田「お前どんだけバカなんだよ……」

「あっ!松田さんの声!?」

松田「ああ。で、どーすんだ?カバンは」

「とりあえず財布とスマホは送ってもらうことにしました!でもカバンと他の荷物は大きいし重たいし送料結構かかっちゃうみたいなんでもう諦めようかなって……」

松田「そんなら俺が預かっといてやるよ、ドコの不動産屋だ」

「いいんですか!?えっと…○○の、□□店……」

松田「分かった」

「ありがとうございます!お願いしますー!」

松田「んじゃーな、マジでお前気を付けろよ、色々……あと、ケータイ戻ったらスグ俺に連絡しろ」

「はいっ!」

松田「なんかあったら必ず俺に言えよ」

「はい……今日帰ったばっかなのに…もうそっちに行きたくなってきちゃいました…」

松田「いつでも来い、待ってるから……じゃあな」

「はい!」


電話を切れば、ゼロが不服そうな面持ちで俺を睨んでいた。


「何か文句でもあんのか?」

「いや…たった一日で随分親しくなったみたいだな、と思って」

「あー…あれだ、俺達、付き合ってっから」

「……は?」

「は春から俺ん家に住むぞ」

「……冗談だろ」




あん時のゼロの怒りながら驚いてる顔は傑作だった。思い出すだけで面白え。
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