Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第33章 助けたアイツが嫁になった【松田陣平】
あれはもう2年以上前のことになる。
雪が降りそうな程寒かったある冬の日の夕方、交番に現れた一人の女、。
遠方から出て来たはいいが、持ち物一式を置引に遭ったらしく、一文無し。
警察としては自宅までの交通費を貸してやることは出来るが、明らかに当日中には帰れない程の自宅は遠く…には、今夜の寝床を頼れる知り合いも東京にはいなかった。
この寒空の下に女を一人で放り出すのも、いかがなもんか……
だったら…と始まった、“今夜誰の家にこの女を泊まらせてやるか”の争奪戦…(皆心配よりも下心の方が大きかったんじゃねーかと思う)
まあ当然だが俺が選ばれ、一晩面倒を見ることになった。
上手くいけば美味しく頂いて、次の日にはサヨナラ、もう二度と会うことはない…と思ってたんだが。
結局その晩美味しく頂いたところ……芸術レベルの美しさとデカさを兼ね備えた乳は触り心地も抜群、おまけにエロい上に身体の相性まで最高ときて……過去に例を見ない最良の夜になった……
ついでに言うとは俺が朝起きたときには部屋の掃除までしてくれていた。
寝起きからに対してよく分からないモヤモヤした感情が渦巻く中、今日限りでコイツを手放すのは惜しい、と思っていることだけは明白だった。
「東京にはよく来るのか」と尋ねれば、返ってきた答えに驚いた。
「よく、っていうか私……仕事で春から東京に来るんです。今回は新しく住む家の下見に来てて」
「は……マジで…?」
「はい。でも中々いい条件の物件がなくって…また近い内に来なきゃなーとは思ってます。東京って家賃高いですねー……」
「んじゃお前……ココに住めば?」
「えっ!?ここ!?」
「俺ん家に住めばいいだろ。掃除と、メシ作ってくれんなら、家賃はいらねえ。あと、たまに抱かせろ」
「………それって……えっ?……もしかして私、松田さんの彼女になるってこと…ですか?それとも家政婦?」
「彼女………いいぞ、なれよ、彼女に」
「本気で言ってます…?」
「ああ。俺は嘘はつかねぇ」
を恋人にしたくない理由は特に見当たらなかった。
まあ、一緒に住むとなれば周りからはそう見えるだろうし、それで全く構わなかった。
そんな経緯で俺達は恋人となった。