Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第4章 たまにはお外で【沖矢/赤井】
「も東京に住んでたのか」
「最近引っ越してきたのー」
「仕事は?」
「喫茶店のバイトと・・・探偵」
「探偵?」
「浮気調査とか必要ならよろしくー」
「まず俺調べてもらう女いないし。は?彼氏とか。結婚は・・・まだしてない、よな?」
「してない、よ・・・?」
ヒロくんの視線が、的外れな方向へ向いているのに気付く。
「失礼ですが、さんのお友達ですか?」
これには全く気付いていなかった。
いつの間にか沖矢さんが真後ろに立っていた。
「はい、そうです、・・・さんとは高校時代の友人で」
「沖矢さん!そうなの!今バッタリ会っちゃって」
「そうでしたか。私はさんとお付き合いさせて頂いている者です。せっかくご友人と会えた所申し訳無いのですが、さん、急な要件ができました。すぐに来てください」
沖矢さんに肩に手を置かれた。
でも置かれたと言うよりは、結構強く掴まれている。
「えっ?はい・・・じゃあヒロくん、またね」
「ああ・・・またな」
席を半ば強引に立たされ、手を引かれながら店の外に出た。
いつも温厚な沖矢さんにしては、珍しく怒ってるかもしれない。
「あの・・・沖矢さん・・・?」
「先程の男性とは、どういった関係なんですか」
「地元の高校の同級生なんです」
「それだけですか?」
「それだけですよ」
彼にグイグイと連れられるがまま外の駐車場へ出る。
車に乗せられ、沖矢さんが運転席に座り、喉の変声機をいじり、車のエンジンをかける。
彼の声と態度が変わる。
「お前・・・俺と出掛けているときによく他の男と仲良くできたもんだな・・・」
「たまたま会ったんです、そういうこと、あるでしょ?」
「ない」
「赤井さんは世界中転々としてるからないのかもしれないけど、ずっと日本にいたら」
「もしあったとしてもだ、がヘラヘラしていたのは気に食わん」
「ヘラヘラなんてしてないです・・・赤井さん、ヤキモチ?」
「知らん」
絶対そうだろ。
これ以上言うとと本気で怒りそうなのでこの辺で止めておくけど。