Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第27章 一家勢揃!秘境の温泉宿【赤井秀一】
ココでついさっきまであんな事してたのかと思えばまた頬が熱を持ちそうになるけど……息を深く吸い込んで、秀一さんの隣の椅子に腰掛けた。
「秀吉に何か言われたか」
「え……まあ……?」
「……大体の予想は付くがな」
「絶対さっきの事バレてます……」
「だろうな」
「……恥ずかし過ぎて死にそうです……」
しばらくして小さな日本酒の瓶も空になり、秀一さんと部屋に戻ればもう真純ちゃんは寝ているようだった。
「すまなかったな」と小声で言いながら真純ちゃんの頭を撫でてあげてる秀一さんは、やっぱりお兄ちゃんの顔をしてる。
秀吉さんは布団に寝転びスマホの画面を見ながら何やら難しい顔をしてて。聞けば次の対戦相手の過去の試合を見てたんだとか。
しかし時間も時間なので、電気を消して、わたし達も布団に入った。
しばらくして。
「……まだ起きている、だろう?」
「ん……?」
暗い中、小さく名前を呼ばれた。目を開けてそちらの方を向けば、身体が秀一さんに包み込まれた。
なんとなくキスをして、お互いの顔を触り合う。
よく見えないけど、秀一さんが笑ってる気がして嬉しくて。何度も唇を触れ合わせた。
「ふふ……おやすみなさい」
いつまでも続けてたらまたおかしな事になりかねない。おやすみの挨拶をして、最後に彼の頬にキスをして、天井を向いた。
このとき実は、秀一さんがまだ悶々としてたらしい事を、翌日になって身を持って知らされたのだけれど……
END
→次ページにおまけがあります。