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Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第27章 一家勢揃!秘境の温泉宿【赤井秀一】


メアリー「招集がかかった。朝イチの飛行機でロンドンに戻るから私達は先に出る。すまないが明日は真純を東京のホテルまで送ってやってくれ」

秀一「……了解」

務武「せっかく集まったのに申し訳ないが……さん、ウチはこういう家なんだ。分かってくれ」

「は、はい!大丈夫です、お気を付けて、行ってきてください……」

メアリー「心配はいらん、オマエ達こそ用心して過ごせ。秀一、しっかりな」


えらく真剣な顔付きでご両親が旅館を出て行き、しばらくして車のエンジンのかかる音が聞こえ、間もなくその音は遠くに離れていった。

何か向こうで大きな事件でもあったんだろうか。っていうか、ほんと……家族揃ってすごい家だ。ウチの実家とは大違い。


だけど部屋に戻れば、畳に敷かれた布団の上で秀吉さんと真純ちゃんがトランプを持ってキャッキャとしてて。さっきまでの緊迫した雰囲気も吹き飛んだ。


秀吉「あっ!どこ行ってたんだよー!母さん達仕事だって、帰っちゃったよ」

秀一「ああ。今聞いた」

真純「よしっ!じゃあ秀兄もさんも一緒にやろうぜー!」

「何してるのー?」

真純「ポーカーだよ!」

「ポーカー……やったことはあるけど……」


トランプゲームなんて、ババ抜きと神経衰弱くらいしかハッキリとルールを覚えてるものがなくて自信がない……でもチラリと秀一さんを見上げれば、彼は何やら考えてそうな顔付き。


「秀一さん……?」

秀一「……そうだな。は俺と組むか」

「はい!」

秀一「どうせなら何か賭けるか……負けた奴らは、勝った奴の言うことを聞く……どうだ?」

秀吉「いいね。僕本気になったら強いけど?」

秀一「俺が負けると思うか?」




かくして4人(3組)でのポーカーが始まった。わたしはほぼ見てるだけだけど。


秀一「、“ポーカーフェイス”という言葉があるだろう……これは自分の手札の状態を相手に悟られないようにすることから来ている……」

「悟られるなってことですか?大丈夫ですよ、わたしあんまりルール分かんないですから……」


とは言いつつも、多分秀一さんの手札は結構すごいんじゃないか、ってことは感じている。
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