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Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第27章 一家勢揃!秘境の温泉宿【赤井秀一】


秀一「そもそもだが、何故6人で一つの部屋に寝泊まりしないといけないんだ」

秀吉「えっ?家族で温泉なら大部屋が普通だろ?」

真純「夜は枕投げもしたいしな!」

秀一「おい勘弁してくれ……いやまあ……お前達に任せた俺も悪いのか……行くぞ、」

「っ……待って、ください!」


わたしが料理の最後のひとくちを口に入れた瞬間、秀一さんが立ち上がる。仕方なく口をモグモグさせたままお風呂の準備をして、秀一さんと二人で部屋を出た。




てっきり浴場の方へ向かうとばかり思ってたのに、秀一さんは別の方向へ歩いて歩いて……フロントに辿り着いた。

そして「今晩もう一部屋別に取れないか」と旅館の人に言い出したのだ。
そんなにあの大部屋が嫌なのか。久しぶりに家族と過ごせる時間なのに。

だけど「今夜は満室でございまして、お部屋はご用意できかねます」だそうで、空いている部屋はないみたいだ。

秀一さんが分かりやすい溜め息を吐いた……


「仕方ないですよ……寝ちゃえば一緒です」

「寝付くまでが問題だ」


彼の顔が怖い……(元から強面な顔立ちだけど、それが更にだ)
せっかく旅館に来てるんだし、楽しく過ごしたい。


「秀一さん!お風呂行ったら、露天風呂で待ち合わせしましょうね!」

「ああ……」


気を逆撫でしない程度に明るく振る舞って、浴場へ向かった。




男女に別れている入り口で別れ、脱衣所で服を脱いで湯気の立ち込める大浴場へ。

温泉独特の匂いに、水の流れる音、木桶の立てる音。

前にも秀一さんと温泉には行ったけど……あの時はお部屋のお風呂にしか入らなかったし。こういう大きなお風呂は久しぶりだ。

“今夜は満室”らしいものの、元々部屋数も多くない旅館なのかな、大浴場の中の人の数はさっと数えられる程少ない。


髪も身体も綺麗にして、脱衣所に備え付けてあった、お風呂用の湯浴み着っていうのか?胸から下を隠せるワンピースのようなものを着て、露天風呂へ向かう。
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