• テキストサイズ

Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第27章 一家勢揃!秘境の温泉宿【赤井秀一】


隣に座っている秀一さんにチラリと視線を向けるけど……当然ながら彼はいつも通りの涼しい面持ち。ガチガチになってるのはわたしだけ。


メアリー「さんと言ったな、そんなに固くなるな、ラクにしていればいい」

「は!はい……ありがとうございます……」

務武「ウチはそんなに畏まった家ではないからな、気にしなくていい……しかし知っての通り特殊な仕事をしているが故に、普通の親ならしてやれる事でも、我々には出来ない事が多いだろう」

メアリー「その点は私もすまないと思う」

「いえ……」

務武「秀一をよろしく頼むな」

メアリー「秀一はかなりの頑固者だぞ……本当にいいのか?コイツが結婚相手で」

「もちろんです……こちらこそ、よろしくお願いします……」

秀一「頑固なのは誰に似たんだかな」

メアリー「秀一、他所様の娘さんを頂くことの意味をオマエは本当に分かっているのか」

秀一「ああ。分かっている」

メアリー「だいたいオマエは……」


低いトーンで淡々と喋るメアリーさんは、たしかに物々しいんだけど……“怖い”と感じないのは……どことなく秀一さんと似てる気がするからだろうか。

でもそういえば秀一さんに上からこんな風に物を言う人を初めて見た。そう思って二人のやり取りを聞いていれば、不思議と楽しくなってきた。

そのうち食事が運ばれてきて、皆で食べながらも、更にメアリーさんから秀一さんへのお説教(?)は続いた。




真純「さんは温泉って好きかー?」

「好きだよー!今日も楽しみにしてきたんだから!」

真純「ココのお風呂はすっごいぞ!でっかいし、露天風呂も最高だったよ!」

「へー!」


箸を片手に、真純ちゃんから手渡された館内の案内書を広げて見る。隣から秀一さんも覗き込んでくる。

大浴場に、サウナ、露天風呂……あ、露天は混浴みたいだ。


秀一「、さっさと食え。風呂に行くぞ」

「はい!」

秀吉「じゃあ僕ももう一回行こうかな」

秀一「秀吉は来なくていい」

秀吉「なんでだよ!」


明らかに迷惑そうな秀一さん……まあ大方の予想はつく。わたしと二人で温泉に入りたいからお前は邪魔だとか、そんな所だろう。
/ 632ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp