Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第26章 夏の誘惑*後編【降谷零】
に自分のTシャツを着せて海に入らせたはいい。けどそれが濡れて下の肌と水着が透けて見えるのは、想像以上に刺激的だった。
普段は下ろしてる髪も高い位置でまとめられていて、いつもは隠れていた白いうなじがやたら眩しく見えて、何度も噛みつきたくなったし。
加えてあのチビがに抱きついた時なんて……子供相手に本気で怒る所だった。
今日の僕の心はずっとに捕らわれているようだった。
大いに遊んで騒いで、別荘に戻って。夕食を頂いて、しばらくリビングのような所で夫妻と彼女とお酒を飲んで……
夜の9時前になって寝室へ入り、ようやくと二人きりになれた。
彼女は袖の無いワンピースの部屋着を着て、ベッドの端に腰掛けている。綺麗な髪が再び下ろされているのは少し惜しいけど、それでもやっぱり魅力的だ。
今すぐベッドにその身体を押し倒してしまいたい所だけど……はどう思うだろうか。
「やっと二人だな……」
「ですね……」
隣に腰を下ろして、の肩から腕を撫でる。
「少し焼けたか……?」
「やっぱり?まあ仕方ないよね……海だし」
そうは言っても彼女の肌は白い。自分と色が違い過ぎるから余計にそう見えるのかもしれないけど。透き通るような肌に、いつも吸い寄せられるように手が伸びてしまう。
長い髪を片側に寄せて、うなじに口付ける。日に当たって火照っているのか、そこはほんのり熱い。
「……今度は二人で来ような。今日みたいなのもたまにはいいけどさ」
「っ……うん、そ、だね……」
小さなキスを首すじと、耳にもして……顔をこっちに向かせて可愛い唇にもひとつ。
頰がほんのり赤く見えるのは、日焼けのせい、だけじゃない筈……
親指の腹でそっとそこを撫でて、の身体をベッドに倒していく。
抵抗は感じないから……このまま事に及んでも問題なさそう。
に覆い被さり唇に触れるだけのキスを続ければ、背中の上の方に両腕が回ってくる。それを“同意”と捉えて、唇の隙間へ舌を差し込む。
言葉はなくとも、は舌でちゃんと応えてきた。
柔らかく絡んでくる舌に……腰が甘く疼く。