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Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第3章 降谷さんの緊急事態【降谷零】


わたし、は、今日もいつも通り職場へ向かって歩いていた。

といっても今日の仕事は主のいない暇な探偵事務所の方なので、何も仕事の予定はない。


大通りが見えてきたところで、わたしの真横に一台のセダンが停車した。見覚えのある車だ。

その車の窓が開くと、零の部下の風見さんが見えて、やはり、と思う。


「おはようございます、さん」

「おはようございます・・・どうされたんですか?こんな朝早く・・・また零のことですか?」

「降谷さんは後ろにいらっしゃいます。あなたも乗ってください」

「えっ?」

「緊急を要します。ですから、早く乗ってください」

「えっ?」


後部座席のドアが中から勢いよく開けられた。零なのか?

とりあえず乗り込もうとすると、中で苦しそうにしている零が座席にもたれていて。
急いで乗りドアを閉めるとすぐに車が発進する。何事だ。


「零!どうしたの!・・・てかお酒クサ・・・てか何この派手なスーツ・・・」

「降谷さんは今まで潜入捜査中だったんですが・・・」

「はあ、ホストか何かですかね」


するとなんの前触れもなく、零がガバッと抱きついてきた。


「ちょっと!零!・・・苦し」

「さん・・・悪い・・・今日は・・・もう・・・っ」

「何?酔っ払ってるの?」

「降谷さんはお酒こそ大量に飲まれているでしょうが・・・おそらく媚薬を盛られたんだと思います」

「え、え?」

「すみません。自分は降谷さんの指示に従ったまでですので」

「風見さん!?」

「すみません・・・」


零が服の中に手を入れてくる。
こんな所で何考えてるんだ・・・


「風見、早く」

「は、は、はい!急ぎます!」


執拗に身体を求めてくる彼をなんとか抑えながら、零の自宅に到着した。

今日は事務所は休んで、酔っ払いプラス盛りのついた零のお守りをさせられるのか・・・


「今の降谷さんに言ってもアレですのでさんに伝えておきます、降谷さんが落ち着かれたら、部屋のポストを確認してください」

「は、い・・・」

「降谷さんを、頼みます・・・」


必要になるであろう物をポストに入れておくから、と言い、風見さんは行ってしまった。
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