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Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】

第22章 It's SHOW TIME!【快斗/真田共通ルート】


快斗と二人会場を出て、“関係者以外立入禁止”と書かれた立て札の横を通り廊下を進む。

と、スタッフらしき人に呼び止められる。


「君達!ココは関係者以外入っては……」

「黒羽快斗です。真田さんに挨拶に来ました」

「ああ……!君が!盗一さんの息子さん!引き止めて悪かったね、あそこの部屋だから」

「ありがとーございます!」

「いつか君のショーが見れるのを楽しみにしているよ!いやー私はお父さんの大ファンだったからね、息子さんがデビューを目指してるって聞いてそれはもう楽しみで楽しみで……」

「どーもっす!その時はよろしくお願いします」


私も快斗に合わせて小さく礼をして、更に廊下を進む。


快斗の亡くなったお父さんが有名マジシャンだったのは知ってる。活躍されてた頃は私も小さかったし、あまりハッキリとした記憶はないけど……
やっぱりすごい人だったみたいだ。そしてその息子である快斗もまた、この業界では有名人になるんだろう。

なんだかまたモヤっとしたものが心に渦巻く。


けど真田さんのいる部屋の前に着くと、またそれどころではなくなってきた。

躊躇なく部屋の扉をノックしようとする快斗の手を掴んで止める。


「待って!……少し、落ち着いてから……」

「は?……しゃーねーな……ったく」


胸に手を当て、深呼吸すると……お花のいい香りがたっぷり鼻から入ってくる。


「もういーか?」

「う、うん……」


コンコンコン、と快斗が扉を叩けば、「はい!」と中から真田さんの声。

「お疲れ様っす!俺です!」「ああ!入れよ!」の声とほぼ同時に快斗は扉を開け、私達は部屋の中に入った。


うわー……すごい、すごい。さっきショーで使ってたアレとかコレが色々置いてある。

それに……衣装のジャケットを脱いで少し襟元を緩めている真田さんの姿が……レアすぎてもっとジーッと見たいけど直視できない!


「あ、あのっ、今日は、ご招待して頂き、ありがとうこざいました!コレ……お疲れ様でした!」

「こちらこそ。ありがとうね」

「は、はい……」


即席の花束を渡した瞬間、指先がほんの少し真田さんの指に触れて。

私、ほんとに、死にそう……心臓がバクバクして煩い!
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