Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第17章 ふたりの蜜月*後編【赤井秀一】
「そろそろ、子供が……欲しくないか?俺と、お前の」
「……!」
まさかそんな言葉が飛び出てくるとは思ってもおらず、目を見開いてフリーズしてしまった。
すると、珍しく焦った様子の秀一さんは、早口で言葉を並べ立てる。
「あ、いや、がまだと言うならまだ先でもいいんだが」
「いえ!違います!欲しい、です……はい……」
「いいんだな?」
ゆっくり、頷く。わたし、顔、赤くなってそうだ。でも夕陽のおかげで今なら分からないかも?
「ハネムーンベイビーも良いな」
「……今日の今日で出来たら……すごい事ですけど……あ、わたしお酒飲んじゃいましたよ?」
「明日から禁酒できるか?」
「……する。けど秀一さんこそ、いいんですか?」
「何がだ?」
「子供ができたら、しばらくは今までみたいに……できないんですよ?」
「セックスのことか?……なんとかなるだろう、人を色魔みたいに言うな」
よしよし、と頭の後ろを撫でられて。もう一度唇が重なる。
何度も啄むようなキスを繰り返して、仰向けに転がされた身体の上に秀一さんが跨がってきた。
あっという間に服を脱ぎ、続いてわたしの服も脱がしていく秀一さんが……夕陽で出来た影のせいか、いつにも増して色気が半端ない気がする……胸が苦しくて、息が詰まりそうになる……
頬を優しく撫でられて、見つめ合う。
「……先に言っておくがな、今夜は覚悟しておけ……」
また小さく頷いたけれども……だ、だ、大丈夫だろうか、わたし……