Cherry-pick【名探偵コナンR18短編集】
第15章 歪な感情……憩の場所【ジン】
ジンのことは嫌いじゃない。だけど付き合うかって言われると……やっぱり分からない。
翌日。またいつものように仕事をしていると、常連のお客に浮かない顔をしてるのを見抜かれてしまった。(接客業失格……)
「ちゃん何か悩み事?」
「っ?ああ……すみません。まあ、そんな感じです」
「私でよかったら聞くけど?いつも聞いてもらってるしね」
「……じゃあお言葉に甘えて……いいですか?」
今まであまり異性として意識してなかった人に告白された、その人のことは嫌いじゃないけど、だからってすぐに恋愛対象として見れる訳もなく、返事は待ってもらってる状態。どうしたらいいのか。
(ジンの性格がかなり変わってることはとりあえず伏せた)
「なるほどね……でも付き合う時って皆そういうもんじゃない?もともと思い合ってる方が珍しいって」
「たしかに……でもなぁ……」
「じゃあ……ちゃんは、その人とセックスする所想像できる?」
「ええっ……!?……待って!やだ!考えちゃったじゃないですか!」
「考えられるんなら、付き合ってみてもいいんじゃない?」
「そう、ですか……」
「そうよー!いい報告待ってるわね!」
ジンが裸で私を組み敷いている景色が脳内に広がった。それから、この前首元に手を伸ばされた時のことも。
嫌じゃない。多分。
なんだろう、胸がザワザワする。