第7章 天城家の娘として…
み…見当たらない。
『(き!気分転換作戦が出来ない!)』~!もーいい!
探すことを諦めた私は、外の空気を吸いに広く淡い水色のライトがさす誰もいないテラスへ向かった。
『もう夜…か……』
来たときには明るかった空が今ではもう日が沈み、淡いライトと
会場のガラスからさす光だけ‥‥
............。
真っ暗じゃ無くても、やっぱり1人だと10年前を思い出して足がすくむ、
『(ダメダメ。気分転換しに来た意味がない…!)戻ろ』
10年前のーーーー
あの光景。
『あ、(足が…!)』
ココには光がある
怖がる必要なんて無い
足が動かない
どうしよ……
ガクガク震えだしてとても立っていられる状態じゃない。
『(思い出すな…あたし!)クソっ!』誰か…気づいて
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10年前
(寒い)
(ココは…お船さん?)
(ゆらゆらしてる…)
(あれ?パパ様は?ママ様は?)
(一緒じゃないの?)
(私、どこに行くんだろ?)
(何も見えない…暗い)
『パパ様!ママ様!!どこ!!?』
ガン!!
「うっせー!黙れガキが!!」
『うっ!~~~!』痛いよ
(怖いよ………………)