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【ハイキュー】11月のアンクレット

第4章 俺の親愛なる


翌週の火曜日の放課後。
いよいよ県ベスト4との練習試合。
相手校は青葉城西。
私は元々バレーの経験者でもなんでもないから知らなかったけれど、潔子先輩曰わく『守備も攻撃も全員の平均的能力が高く、他校ならどこでもエース張れる子たちが揃ってる、所謂粒ぞろい』な超強豪らしい。
サーブもブロックも強力なエリートたちの集まりだとかなんとか。
しかも、前途多難なことに、飛雄ちゃんの元中、北川第一の子たちの大部分が進学する学校でもあるとか。
変な因縁的なものがあって面倒なことになったらやだなあ、なんて思って、それでも他校への練習試合なんて部活っぽいこと、中学以来だったから少しウキウキもしていた。
先生が用意してくれたバスは潔子先輩の隣だったし、バレーのルールとマネの仕事は猛勉強中な私にも嫌な顔一つせず優しく教えてくれるし。
なんだかんだやっぱり部活って楽しいな、とか思ってたのに。
…やっぱり結構、いやかなり、前途多難のようです。
日向が緊張しすぎて寝れなかったとか言って、龍先輩の膝にゲロをぶちまけるわ、ぶちまけた挙げ句気持ち悪さは解消されなかったらしく、今度はお腹が痛いとか言ってトイレに駆け込むし。
それにキレた飛雄ちゃんが一発入れるとか世迷い言をほざいて日向を殴ろうとするし。
…男って頭悪すぎじゃないかな。
で、スガ先輩が龍先輩に取り押さえるように命令して余計わちゃわちゃするし。
当たり前だけど女バスの時はこんなんじゃなかった。
弱小校だったからかもだけど、他校に練習試合の時はちょっとした遠足気分で楽しくワイワイしてたのに。
これ以上のことは何もないだろうと青城の体育館へと向かえば、そこでも不穏な会話が。
『コート上の王様』が大したことない、だとか。
自己中だしチームプレイがない最悪なヤツだ、とか。
マネが美人だったことしか覚えてない、あ、頭悪そうなガラ悪い奴もいたわ~ボーズ頭のさあ、とか。
ピンポイントで飛雄ちゃんと龍先輩の悪口を言って烏野を小馬鹿にしてるし。
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