第2章 想い
「お、ありがと~
用意周到だな
さすが僕のマネージャーさん」
そう
私は細谷佳正さんのマネージャーなのである
声優好きの友達に誘われ、
細谷さんのライブを見に行ったあの日
初めて
あんな魅力的な人に出会ってしまった
私はまだ高3で
進路を決めなければいけない時期だったけど
迷わず彼の所属している事務所の
マネージャーになろうと思った
高校を卒業し
面接を受け合格
誰を担当するかは自分で決めることはできない
細谷さんはダメかな、と諦めていた
が、運が良いことに
ちょうど彼のマネージャーが結婚をし、
その相手が転勤族であったため、
マネージャーを辞めたのだという
そして代わりに私が彼のマネージャーを受け持つことになったのだ
(なんという奇跡…)
私はあの時のことを思いだし、
自分の運の良さに感動する