第8章 記憶
光忠side
やっぱり小十郎さんだった。
やっぱり生まれ変わっても一緒にいた。
主と澪さんの会話を聞いて凄く懐かしかった。
あの頃に戻ったみたい。
昔、聞いた僕らを手入れしながら二人のたわいもない会話。
主は僕らが見たときのない顔をしていた。
凄く優しい顔だった。
本当に安心できる人にしか見せない顔。
本丸にいる主は笑ったりするけど、どこかいつも気を張っていた。
澪さんはどんな人なんだろう。
ここまで主と仲良くなれたんだろう。
僕たちとは違う絆がある気がする。
政宗、小十郎の時のような感じなんだろうな。
『頼れるのは小十郎だけ。』
『支えるのは政宗様のみ。』
こんな感じなんだろうね。
やっと僕らの主の元に帰ってこれたんだ。
伽羅ちゃん達にも会って欲しいな。
僕らが安心できる人、安心できる場所。
そして大切な人。
戦のない今の時代。今度こそ、二人で楽しめる人生でありますように
でも、僕たちも仲間に入れてね 笑
やっと会えた。今度は同じ人の姿で。
刀の姿ではできなかったこと言えなかったこと。
側にいる時間が短かったからもっと長い時間、側にいたい。思い出を作りたい。
主。また、僕たちを宜しくね。
少しでも多くの時間を楽しめますように。