第28章 ジスと8人の生徒
ジスと8人の生徒
女が帰り、急に声をかけられたジスは
再び撮影に参加できるのが、嬉しくなった。
しかも、大好きな彼女の為に撮影ができる。
ジスはモデルを怪我が原因で辞めた。
そして、その時あったのが、ユリンさんで、その後にあったのが、彼女だった。
彼女は何時もユリンの後ろに隠れ、
撮影の度にユリン以外にメイクをさせてくれなかった。
違う。震えてしまい、彼女の身体が拒否したんだ。
最初は苦しかったある日、
たまたま、ジスは元モデル仲間から嫌がらせを受けている所を見られてしまった。
実は怪我の原因もその彼女、
ジスは人気があった。嫉妬もされ、悪口も散々言われてきたのだ。
だけど、ユリンは救ってくれて、ジスに居場所をくれた。
そして、そんな事もあり、気づけば、彼女の前で泣いていた。
その時、人が苦手な彼女は、そっと、頭を撫でてくれたのだ。
「なに?同情?」
冷たく言ったジス、
が、彼女は笑い慰める。
「いえっ、頑張って…いて……
凄いなあと、思いまして……
それに………、泣いてる方は放っておけないでしょ?」
その彼女に心臓が撃たれたのは言うまでもない。