第2章 私の好きなひと
そこから30分後…
「んー。がんちゃんかわいいー!」
今度は私もベロベロになっていた。
がんちゃんをわんこだと思い込んでいた私は、彼の頭を抱きわしゃわしゃと頭を撫でた。
「わー!ちょ、当たってる!笑」
「おまっ。いいからがんちゃんから離れなさい!おこんぞ。」
てっちゃんが私をがんちゃんから離そうと引っ張る。
「まじ、ありえねー。名無しちゃん、俺がいながら…。泣」
隆二君に至っては、泣いていた。
「おまえらー。もう解散!後で個人ずつ説教!」
てっちゃんの一言でみんなピシッとした。
「はい。本当すみません。」隆二君はソファーに正座している。
がんちゃんと隆二君は2人でタクシーへ乗って帰った。
私は、いつもの通りにてっちゃんと。
「ごめんね。てっちゃん。。。怒ってる?」
顔色をうかがう。
「今日は、怒ってる。」プイっと窓の外を向くてっちゃん。
「…。ごめんね。」
「はー。お前、いい加減自覚しろよな?女なんだから。俺らだからまだしも、他のヤローにやったら襲われても文句言えないよ?」
「うん。わかってる。。」
「わかってねーって。」てっちゃんがこんなに怒ってるのが初めてだったから私は悲しくなった。