第1章 恋に落ちた
「2人はお酒強いの??」
「んー。どうかな。ふつう?ねえ、そこそこだよね、岩ちゃん。」
「うん。そうっすね。」
「じゃー、じゃんじゃんいこ!」そういいつつ、グラスにお酒を注ぐ。
「コラコラ。こいつら酔っぱらうと面倒だからほどほどにしとけって。」私を制止するてっちゃん。
「えー。そうなの?どんな風になるの?」
「とりあえず、隆二さんは熱く語りだして泣く(笑)。」
「えーーー!笑。それ、ちょっとうざい。」
「ひでー。うざいとか!」
「岩ちゃんは?」
「甘えんぼうになるよね。」今市君が岩田君をつっつく。
「はい。なりますね。」
「それ、見てみたーーい!」
4人でしばらくワイワイ話していると、結構のんでしまって外の空気が吸いたくなった。
「ごめん。ちょっと、お手洗い。」
私は、席をたった。
「ふーー。」
お店のテラスに出て椅子へ腰かけた。
夜風が気持ちいい。
『結構飲んじゃったな。』もともとあんまりお酒は強くないけど、今日はぐいぐいとお酒がすすんだ。顔がすでに真っ赤だった。お化粧室で化粧を直して席に戻ると、席替えをしていた。
てっちゃんと今市君の間が空いていた。
「こっちこっち!」今市君に促されてそこへ座る。
「てか、すげぇ顔赤くねえ?大丈夫?」
「こいつ、すぐ顔に出るんだよね。ほら、水飲みなさい。」
「はーい。」てっちゃんに渡されたお水を飲み干す。
「…。2人ってなんか仲良いっすよねえ。」
「そう?」そういえばてっちゃんって私の事どう思ってるんだろう。内心ドキドキしていた。
「んー。俺らは兄妹って感じだよな?」
そういうと、頭をポンポンしてきた。
「えー。そうなんすか。じゃー、名無しちゃんアドレス交換しよ!」
「じゃーの意味がわかんない(笑)。うん!もちろん!」
「お前、俺の妹に変な事したら許さねーからな。」本気で今市君を睨むてっちゃん。
「しないっすよ。大切にしますから。」