【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第18章 ギフト
降谷が出てから2日後…そう、この日は降谷の誕生日当日だった。とはいっても、雅も仕事、当の本人はここにはいない。それにもかかわらず、雅は風見と一緒にインカム越しに連携を取り風見は走り回っている。
「風見さん?そろそろ犯人まもです」
『了解。』
「…カウント入ります…・・5…4…3…2…あ、今…横通った…」
『0まで言ってないけど?!』
「まさかあそこでスピードあげるとは思ってませんでした!」
『解った。』
そうして追尾していき追い込み、確保に至る。降谷程ではないにしても、風見も相当な腕の持ち主。容赦はしない。
『成瀬?今終わった』
「ya。お疲れ様です!」
『成瀬もな』
こうして報告書をまとめるが為に雅はパソコンの画面を替え、カタカタと打ち出した。こうして諸々の作業もあり、20時を回った頃。ンンっと伸びた雅の後ろから風見は声をかけた。
「お疲れ様!」
「あ…風見さん。終わりましたか?」
「あぁ。19時には片付いていた。」
「じゃぁ今まで…は?」
「これ。。まぁ、本人が居ないのが残念だが」
「えー、降谷さん居ないのに誕生日会?」
「言っても、ホールじゃないからな?」
「ホールならなおさら食べれませんよ!」
クスクスと笑いながらも2人は風見の買ってきたショートケーキを1つずつ前にだした。
「あ!!」
「なんだ?」
「待ってください?」
「どうした?」
そう言う風見の言葉を聞き流しながらも雅は写メを撮る。そこらにある様なメモ用紙に『Happy Birthday!R.FURUYA』と書いたものを箱にテープで張り付けた写メ。
「風見さん!!こっち!!」
「ん?なんだ?」
「いいから!!えーっと…よし!」
「ちょっ!成瀬?」
「とりますよー?はいチーズ!!」
そうして風見と雅の2ショット写真。それを添付して降谷に送信した。
『風見さんが買って来てくれたケーキ!!』
満足げに、そして嬉しそうに送ったその写メをみせて貰った風見は少し戸惑った。
「なぁ、成瀬?」
「はい?」
「これ、そのまま降谷さんに送ったのか?」
「はい…そうですよ?」
あっけらかんとした表情で答えた雅と裏腹に風見は思っていた。
(帰ったら速攻に殺されそうだ…)