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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第15章 忘れ物


「もしもし、成瀬です」
『休みの所済まない、俺だ。』
「風見さん?どうしたんですか?」
『今動けるか?』
「今、動こうと思えば動けますが…ただ場所によりけりです。」
『どういう事だ?』
「私昨日署に車置いてきちゃってて…取りに行こうとしてたところなんです。」
『迎えに行く。どこだ?家か?』
「ポアロ出た所ですけど。」
『だったら近いな。今から行く。』
「降谷さんは?」
『降谷さんは今回は必要ない。警察病院にマル秘の身柄引き渡しの日時が早まっただけの事らしい。』
「そうですか。解りました。」

そうして通話は切れた。帰るのだろうと思っていた安室も店内から見ていたもののなかなか帰らない雅。少し気になりながら洗い物をしていると見慣れた車が走ってくる。横付けされたその車の助手席に雅は躊躇うこと無く乗り込み、すぐに発進された。その車の持ち主が風見であることは言うまでもなく降谷は気付いていた。

(どうしたんだ…あいつら)

そう思いながらも走り去る車を一先ず見送った降谷だった。車に乗り込んで発進して時期だった。申し訳なさそうに加賀は話し出した。

「すまなかったな。休みの日に。」
「いえ、3人が3人休みな訳ないと思っていましたし。大丈夫ですよ」

そういいながら沈黙が広がる。しかし嫌な沈黙ではなかった。そんな時雅は風見に聞いた。

「ねぇ風見さん?」
「ん?何だ?」
「風見さんって彼女居たりしますか?」
「いや、居ないが。」
「そっか。。」
「どうしてだ?」
「ううん。何でも…」
「そうか?」

そんな時、時間になり2人は車を降りた。2人の顔に先程までの穏やかな表情は消えていた。すでに到着している部隊と合流して中に入る。
途中で止められるものの、手帳を見せて犯人の引き渡しをもの申した。

「よし。それじゃぁ。」
「風見さん!あとは自分達が…」
「あぁ、頼む。」

そういいA班に引き渡す風見。引き渡して時期に雅の携帯に着信が入る。

「もしもし?成瀬です。」
『僕だ。』

その声はすでに安室の声ではなく、『降谷』の声に変わっていた。それはその一言を聞いただけで雅は感じ取った。
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