【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~
第24章 接触
用事は本当にそれだけだったらしく、それから時期にベルモットと別れたバーボン。車に乗り込むと発進させる前に大きくため息を吐いた。天井を見上げるとフッと瞼を閉じながらどうしたものか、考えていた。
「ベルモットに会わせて大丈夫だろうか…まず問題は無いと思うが…」
降谷は迷っていた。彼女が『気に入った』と言えば、組織のメンバーにも口は割らないはず。そんな事は解って居る。それでももしどこかでジンに会ったりでもしたら…そう考えたら落ち着かなかった。
それでも、降谷は雅に電話をかけた。
『もしもし?』
「……俺だ。」
『零?…どうしたの?』
「雅…この間会ったベルモット…覚えてるか?」
『あ、あのきれいな人?覚えてるけど…』
「君に会いたいそうだ…」
『…え?私…・・に?』
「あぁ。どうする?」
『どうするって言っても…私会ったら困るでしょ?』
「正直俺からしたら困る所じゃぁない。それでもこのまま隠し通せるとも思わない。」
『…じゃぁどぉしたら…』
「…1度会ってみたら解る。それに会わないと逆に不振がられてしまう。あのベルモットならなおさら。」
『……解った…じゃぁ。』
「時間等はまた追って連絡するから。」
『解った……お願いします…』
そうして電話は切れた。あまりにもあっさりとした雅の返事に、降谷もすこし驚いていたが実際にほんの少しと言えどもベルモットと話をしている為だろう。そう思っていた。この雅の答えを伝えるべく、降谷はベルモットに電話をかけた。
「もしもし?」
『あら、さっき別れたばかりだっていうのに、恋しくなったのかしら?』
「いえ、彼女と連絡が取れました。日にち、いつにするのか決まり次第連絡ください。」
『あら、意外と簡単だったのね』
「まぁ、彼女も1度はあなたに会ってるし。それほどまでに警戒は持ってないのでしょう。」
『それなら嬉しいけど?じゃぁ、そうね。明後日の10時。東京駅でも構わないかしら?』
「解りました。伝えておきます。」
『そうして頂戴?』
そんな会話の後に電話は切れた。明後日…それほど大きな問題もないだろう。ただ、雅に話しておかなくてはいけない…そんな事が沢山あるな…そう考えていた。