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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第23章 甘いトラップ ★


「もしもし?」
『…あら、何か不機嫌かしら?…バーボン』
「いえ?そんな事はありませんが?今度はどうしたんですか?」

そう、ベッドに入った所をベルモットからの着信で起こされたバーボン。ベッドから体を起こすことなくそのままで会話をする。

『明日、時間貰えるかしら?』
「明日ですか?……すみませんベルモット、日付…0時廻ってるんですが?」
『…そうね、この漆黒の夜が明けた日、ならいいかしら?』
「…そういう事ですか…解りました…時間は何時ですか?」
『昼13時、東都タワーの展望デッキ…どうかしら?』
「わかりました。…向かいます。それよりも新たな仕事ですか?」
『いえ?あなたに聞きたい事があるの。』
「聞きたいことって言うだけならこの電話でも構わないんじゃないですか?」
『…あら、バーボン。まるで私に会話中の表情を悟られたくないみたいな物言いね。』
「そんなことはないです。…行きますよ。」

そう言うと電話は切れた。ふぅ…とため息をつきながらも降谷は腕で視界を遮りながらも遠退く意識に身を委ねた。


それから5時間ほどした明け方…

携帯のアラームで目が覚めた。

「…ッ……眠りが浅くなった…」

そう言いながらも降谷はいつも通りに歯を磨き、シャワーを浴びながらコーヒーを淹れる。支度をしてポアロに向かう。
数時間しか居られないが為に店舗の支度をしていった。がたつく椅子の修理から加湿、様々なことをこなしていく。

「……よし。」

そう呟いたときに梓はカラン…とやって来た。

「あ、安室さん!おはようございます!」
「おはようございます、梓さん。今日なんですが、少し早く上がらせていただいていいでしょうか?」
「…お仕事ですか?」
「えぇ。すみません。」
「仕方ないですね。安室さんの突発は今始まったものじゃないんで。」
「ハハ…」

頬をカリっと掻きながら苦笑いしていた安室。しかしすぐに支度をしていた。いつも通りであれば意外に静かな曜日だったため梓もすぐにOKを出したのだった。11時になった時、安室は梓に声をかけてポアロを後にした。

「今からなら十分間に合うな。」

そう言いながらも車の中で簡単に着替えを済ませて車を走らせた。その顔は安室から、バーボンへと変わっていた。
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