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【降谷零】意地悪すぎだよ!降谷さんっ!!~翻弄しすぎの上司~

第21章 レフティーの重き代償…


「はい、警備企画、成瀬です。」
『水野、到着いたしました。』
「了解です。……水野、こちらに到着したそうです。」
「了解…行くか、風見。」
「はい。」
「成瀬……ハァ」

タイミング悪くまた1本の電話が入る。何かを伝える事も無く、2人は出て行き、雅だけが残った。

「成瀬、電話番がありますよ?」
「…フゥ…そうだったな…」
「降谷さん。何かあれからわかりましたか?」
「僕が数年前に送検した男だった」

それを聞いた風見はぽかんとして、一瞬足が止まった。

「何してる?置いていくぞ?」
「あ、すみません」

そうして2つ下の階に降りると被疑者である水野の待つ取調室に入っていく。

「失礼します。」
「……」

水野はちらりと入り口から入ってくる降谷を見つめた。肩を震わせながら笑い出す水野を見ながらもその視線は冷たいものだった。

「さて…」

カタンと椅子に座る降谷は真っ直ぐに水野を見つめていた。その視線から少し伏せ目がちに俯いた水野はそのまま時間が過ぎるのを待った。

「…君がやったのか?」
「クス…相変わらずですねぇ、降谷さん」
「聞かせて貰おうか。なぜ僕じゃなくてはいけなかったのか。」
「あなたに聞かせてやろうかと思って。俺の理論、信念を。」
「ほぅ…どんなものだ?」
「俺に刃向かうものには死が待っている。どんな形だろうと構わない。俺が手にかけようとほかの奴等に頼もうと。…俺が声をかければすぐに人は集まる。」
「…それで?」
「俺はねぇ、まだやり残したことがあるんだよ。」
「やり残したこと?」
「うん。」
「…それはなんだ。」
「あなたへの復讐…ですよ」
「…やはりな」
「良い事教えてあげる。俺ね、あなたに警察に連れてこられて…婚約者に捨てられた。だからあなたの大切なものを奪いに来たんだよ?」
「僕の大切なもの?」
「うん。何が大切かなぁって考えたんだよ。」
「…それで?」
「降谷さん自身、仲間、公安、彼女、……日本。」
「…クス…お前が出来る訳ないだろ。」
「あれ、もしかして冷静欠いてる?…クスクス、奪うことは出来なくても困らせる事は出来るんじゃないかなぁって。」

子供が何かいたずらを考えているような顔を見せて笑っている水野。そんな水野を見て降谷は立ち上がると近付いた。
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