第16章 記憶がなくても… シンドバット [完]
シン「しっかし、贈った簪で手を刺されるとは思わなかった…」
ドクドクと血が流れるシンドバットの手。
『お、降ろしてください!!!』
シンドバットはを降ろす。
は降りると同時に布でシンドバットの手を止血する。
『ごめんなさい。』
謝りながら布をまいていく。
シン「傷の件は怒ってないが自ら落ちようとした件は怒ってるからな?」
のデコをデコピンするシンドバット。
『痛ッ!!!』
は額に手をやった。
シン「今回はそれで許すが…次やったら分かってるな?」
シンドバットは真面目な顔でに言う。
『はい。気をつけます…』
しょぼんと落ち込む。
シン「とりあえず城に帰るか…出かけるのはまた今度な?」
『うん!』
二人は馬に乗り城へと戻る。
門では八人将が待っていた。
ピス「もうーヒヤヒヤしたよ〜!」
ジャー「おかえりなさいシン」
ヒナ「無事で何よりだな!」
ドラ「仲睦まじく戻って何よりだ。」
スパ「お二人共ご無事で良かったです。」
シャル「記憶、戻ったみたいだな」
ヤム「魔法で全部見てたんですからね!」
マス「良かったっス。」
シン「ただいま、迷惑をかけたな!」
『ただいま、みんな。』
シンドバットは馬から先に降りてを馬から降ろす。
シン「の記憶がなかった頃の記憶は残ってる…色々苦労かけたな…」
ジャー「ホントに大変だったんですよ!は三日も食事を取らないですし。燐華帝国に帰るとか、挙げ句の果てには自害の練習などなされてるし…」
『ジャーファル!!!最後の方のは内緒にッ……!!!』
シン「ホゥ……自害の練習…それは知らなかったな…」
シンドバットの後ろのオーラが黒くなる。
『わ、たし…悪くないわッ!!!』
走って逃げる。
シン「待て!ッ!!!」
シンドバットはを追いかける。
ジャー「まぁ、ホントに記憶が戻って良かったです。」
ジャーファルは追いかけっこをする二人を見守りながらそう呟いたのであった。
[完]