第8章 六人目のマギ シンドリア [完]
『シン…』
胸に杖を握りしめるがシンドバットを見上げる。
シン「胸を張っていなさい。大丈夫だ。」
シンドバットがの瞳を真っ直ぐ見ながら言う。
『はい。』
は深呼吸して前を真っ直ぐ見る。
紅玉「灰色の髪に翡翠色の瞳…いい瞳ね。」
ニンマリと笑うと絨毯から降りる紅玉。
紅玉「私は練紅玉よぉ。」
よろしくおねがいするわぁ。と握手を求める。
『シンドリア王国のマギ、です。』
よろしくお願いします。手を差し伸べ握手する二人。
紅玉「シンドバット様、お忙しい様だし…謝罪はまた今度日を改めて来ますわ!」
の手を離しシンドバットに告げる。
シン「はい、わかりました。お待ちしております紅玉姫。」
ニッコリ笑いかけるシンドバット。
紅玉「行きましょう、ジュダルちゃん!」
ジュ「また遊ぼーぜ!チビ!」
じゃあな!と片手を上げ絨毯に乗る。
二人は飛び去っていった。
2人の姿が見えなくなった瞬間……
カクン____
シン「ッ!!!」
シンドバットが膝から崩れ落ちそうになるを受け止める。
その脚、身体はは小刻みに震えていた。
アラ「さん!」
全員がとシンドバットの周りに集まる。
モル「よっぽど怖かったんですね、あのジュダルさんってひと。」
アリ「あぁ、アイツ強ぇーもんな…」
アラ「…さん、大丈夫かい?」
アラジンはシンドバットの腕に支えられてるに問いかける。
『大、丈夫…ちょっと力抜けちゃっただけだから…』
震える声で応える。
シン「…とりあえず部屋で休むといい。」
そう言うとシンドバットはを姫抱きにする。
『お部屋で一人?』
はシンドバットを見上げる。
シン「いや、一緒にいるさ。」
ジャー「シン、仕事はどうなさるんです?」
シン「の部屋でやればいい。」
スタスタ歩きながら会話をする二人。
アリ「俺たちも一緒にいます!」
モル「心配ですから…」
アラ「うん!心配なのさ!」
三人はシンドバット、ジャーファルの後を追う。
ヤム「私は結界の張り直しを!!!」
ヤムライハは部屋に向かう