第12章 甘やかさないで。
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下はゆっくり指を出し入れされていて
光太郎の指を離さないとばかりに
きゅうきゅう締め付けてるのが分かる。
恥ずかしい。
途中、何かに気づいた光太郎が
同じところをつつくように中を探る。
「あ、ッあ、そこ、や、♡やだっ♡」
「気持ちいい?俺の指離さないもんね」
「言わなっ、いで、っふ、ん゛♡」
私の反応を見て、指を動かしてるんだ。
たまたま目が合った。
猛禽類の様な、捕食者の眼だ。
この眼が好きなのだ。
ずっと同じところをつつかれて、背中が
ゾワゾワとしてきた。
———怖い。
「っあ、あ、やだ、」
「まお?」
「ごめんなさ、ッ…や、気持ちいの怖い…痛くて、いいから、」
こんな感覚になった事なんて無かった。
未知の感覚は怖い。
それなら、今まで通り痛い方がマシだった。
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