第11章 Will not forget.
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「…あー、ごめん、ろくなご飯出せない」
「いいよ!なんでも食べる!」
さっきまで恐縮していたのに、
もう大丈夫みたいで自分の部屋の様にくつろいでる。
全然、問題ないけど。
たまたま今日お肉解凍してて良かった。
ジュー、といい音が鳴り響く。
「…めちゃくちゃいい匂い」
「焼肉だよ」
「焼肉!俺、大好物なんだよ!!」
光太郎は、子供のようにはしゃいでいる。
ついつい可愛くて、笑みがこぼれてしまう。
「俺、まおの笑った顔好きだよ」
いきなりいうのは反則です。
とりあえず2人でご飯を食べる。
「うまい!美味しかった!ご馳走様!」
「お粗末様でした」
「あー…のさ、シャワー借りていいですか」
「どうぞ、そっち出て、左側!」
「サンキュー!」
こんなにもドキドキした事があっただろうか。
ヤるだけなら、今までと同じだ。
でも……————。
とにかく、今は皿を洗って待ってることにしよう。
この後起こる事に備えて。
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