第6章 初の夏合宿。
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「そろそろやめるかー!」
「眠い…何時?」
「まおちゃんおネムじゃん!」
「今、10時くらいですね。
まおさんあと少し待っててください」
「そーそー!シャワー浴びたい!」
3人の声が聞こえても、右から左。
早く、早く部屋に連れてって欲しかった。
キュ、キュ、と靴の音だけが鳴り響く。
少しだけ…目を閉じよう。
「……、…、…まお、起きれる?」
「……?だれ?」
「俺だよ!木兎!ほら!!!」
シャワーを浴びて来てて分からなかった。
髪が、サラサラだ。
確認の為か、目の前で前髪をかき上げた。
凄い、色っぽい。
かっこいい、色っぽい、ネム、イ。
連れて行ってくれると言っていたから
このまま寝て甘えても良いだろうか。
こんなにも甘えられる人がいるなんて
思わなかった。
勝手に甘えるだけだけど
そのまま目を閉じた。
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