第5章 新入生。
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「うん、絶対上げられるよ!」
「あ、そういえば先輩の名前…」
「森岡まおだよ」
「森岡さん…」
「あー、まおでいいから」
「わかりました。
ところで失礼なんですが、木兎さんと
まおさんは付き合ってるんですか?」
思わずビックリし過ぎて心臓がヒュ…ってなった。
聞いたところによると、見てるとそんな感じが
したんだとの事。私の好きオーラ出てるんじゃ…
「…本人には言わないでね。
私、片思い中だから」
「え、付き合ってないんですか?」
横に首を振った。
赤葦くんは珍しいものを見たような目で
私にアドバイスをくれた。
「いや、多分押せば行けそうですけど」
「余計なお世話だよ」
こうして、少し天然で失礼な後輩が
入ってきた。が、彼の実力をみて
少しの無礼なら許そうと心に誓った。
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