第2章 通じあった想い
私は電話帳を開き、ある人に電話した。
?『………もしもし?』
るうな『もしもし、マイコ?ごめんね、まだ寝てたよね?』
マイコ『大丈夫だよ。こんな朝早くにどうしたの?』
るうな『うん、マイコに話したいことがあるんだ。今日、宏光さんのコンサートに行く前に、少し時間作れる?』
マイコ『うん、いいよ。拓斗達には聞かれたくない事?』
るうな『聞かれても大丈夫なんだけど、拓斗達に話する前にマイコに聞いてほしいから………』
マイコ『わかった(笑)拓斗達とは14時に待ち合わせだったよね?じゃあ、11時くらいにいつものお店でどう?ランチしながら話しよ!』
るうな『うん、ありがとう』
マイコ『じゃ、後で』
宏光さんの事、どうしても一番にマイコに伝えたかった。
ずっと応援してくれてたから………
マイコ、びっくりするかな?
きっと喜んでくれるよね。
マイコの笑顔を思い出すと、私はクローゼットから、コンサートに着ていこうと決めていたワンピースを取り出した。
普段、女の子らしいかわいい服をあまり着ない私の為に、マイコが選んでくれた白いワンピース。
"今度、宏光さんと会う時は、これ着るんだよ"
って、念押しされたっけ(笑)
るうな「まだ時間あるし、せっかくだから髪巻いてみようかな?」
恋をすると女の子は、少しでもかわいく見られたい。
私も例外ではないみたいだ(笑)
髪を巻き、ほんのりメイクをし、ワンピースに袖を通す。
鏡に映る自分。
いつもと違う自分の姿が、なんだか恥ずかしかった。
鏡の前で百面相をしているとあっという間に時間が過ぎ、私は待ち合わせの場所へ向かった。