第5章 ミルクとコーヒー
「てか、出ちゃ、、ああっ、なんか出ちゃ」
「出せばいいんじゃね?」
「やだ…きたなっ//// ああっ…」
薄暗い理科室。
二人の吐息と互いの素肌があたる音。
唯人は両手で女性の尻を掴みながらも、幾度となく奥へと突いていく。
「くっ」
「ぁぁ! 唯人! イっちゃう! イちゃ」
「俺も、だ」
「イクっ…つーーっ!!」
パチュンパチュンっと軽快よく音を刻み、そして甘い快楽の糸が切れた時、じわっと広がる開放感。
唯人は亀頭から女性の腸内に白濁の液を注いだ。
「はぁ、はぁ」
雄を抜かれた菊穴からはどろりと内腿に伝わる精液が台の上にも垂れる。
「さすが淫乱先生。尻(けつ)でもイけるんだな」
「唯人のせいでそういう身体になったのよ?」
ティッシュでお尻を拭きながら、女性は台の端に腰掛ける唯人を見る。
そんな唯人は頭の後ろを掻きながらスマホに目を向け苦笑いを零した。
「そうかよ。」
《電話出ろよな唯人。あ、今度の殺害は地味なナースの子だからねー》
雨宮からのLINEは絵文字や顔文字もついてないのに、唯人の脳内には何故か雨宮の笑っている顔が浮かぶ。
ーそうか、ナースはあいつの大好物だからだ。ー
「そうだ、唯人はクラスに好きな人とか居ないの?」
ふと意識を覚ませば、下着だけ身に纏った女性が台から降り、向かいの台に背を預けながら唯人を見ていた。
「好きな人、ね。色恋沙汰なんて面倒なだけだ」
「あら? じゃあ唯人は一度も人を好きになった事ないの?」
「答える義務がない」
「ほんとつれないわね」
そう悪態をつくと、唯人は怠い体を労わるように台の上に寝そべる。
「恋か」
今まで恋をした事がない。
それは違う。
昔、ほんとかなり昔だが、一度だけ惚れた女がいた。
《大人になったら結婚しようね?》
今はもうーー顔も思い出せないけどな。