第4章 無垢なる天使
『あ、お、お帰りなさい。智(さとし)さん』
雨宮の帰って行ったドアから、入れ違いでコンビニの袋を持った智が部屋にあがる。
そして、彼はすぐさま真白を見つけると、
『きゃあっ!?』
リビングの床に押し倒した。
『さ、智さん?』
「何勝手に男を部屋にあがらせてんだよ!?」
上から噛み付く勢いで、智は真白に対して詰(なじ)る。
それに困惑する真白だが、負けじと彼女も力強く目を向ける。
『たまたま知り合いに会って送ってもらっただけです!』
そんな真白に待っていたのは
「うるせぇー餓鬼が!! 俺に口答えすんな!!」
『っ!?』
首筋に伝わる鋭い痛みだった。
両腕を智に上から抑えつけられている為、真白は足をバタつかせて抵抗するしかできない。
『い、!! いた……い』
「ふんっ。お仕置きされたくなかったら、素直に俺の言う事を聞いておけ。お前は俺の所有物なんだからな」
口から血を流して笑う男は、最早人間じゃない。
真白の首筋からは絶え間なく血が流れる。
智に思いっきり噛みちぎられたせいだ。
「さぁ、今日はどんなプレイで犯してやろうかな?」
雄と化した智は、真白の服を乱暴に脱がしていく。もちろん真白は無抵抗なままだ。
まるでガラクタにでもなったかのように、目は光を宿さない。
ねぇ、私はいつから黒に染まってしまったんだろ?
許されならーー雨宮さんに抱かれたいよ。