第3章 悪魔は微笑む
「え?」
「愛美、エッチしようか」
雨宮は缶ビールをソファーの前にあるテーブルに置くと抱き着く愛美を引き剥がす。
そして、彼女の手を取りベッドに向かった。
「石田さきゃっ!?」
ダブルベッドが置かれた薄暗い部屋。
雨宮は少し乱暴に愛美をそこに押し倒すと、上から覆い被さり自身の唇を愛美の唇に重ねる。
その最中ビールの味が口内を伝わり鼻に抜ける。
「っはぁ、い、石田さん?」
離れた唇。
乱れた息を整えながら愛美は少し前髪が崩れた雨宮を見上げた。
「俺は石田さんじゃないよ。賢一だよ」
「けんいち、さん?」
「そう。君の婚約者、賢一だ」
雨宮は優しい口付けを愛美にしてやる。
最初は唇同士を合わせるだけ、そこから雨宮は舌を出し愛美の唇をなぞる。
「んっ、ふぅ」
甘い吐息が愛美から溢れる。
次第に開いていく愛美の唇に、雨宮はすかさず舌を挿れた。
合わさる唾液と絡み合う舌は吸ったり、歯列をなぞったりと愛美の口内を激しく犯していく
「ふぅん、んんっあ」
「んっ」
すると愛美も次第に興奮が高まり、その手は雨宮の男性器に触れた。
そしてキスしながらスウェットの上から雨宮の息子を上下に摩る。
その快感からか、雨宮の口付けは激しくなり愛美の口の端から唾液が垂れていく。
「はぁ、はぁ、君、やっぱり変態だね?」
息も絶え絶えに唇を離した雨宮は下にいる愛美を見下ろす。
そこには繋がる銀の糸があった。