第3章 誰そ彼時のエンジェルイヤリング
最初は私がリードしていたはずのキスが、段々と向こうのペースになってくる。
…キスは、割と好きなのかしら、私。
「……怖くないか」
『…いっぱい苦いの飲んだから、中也の欲しい』
「あ?…それ、唾液の話?……ってのは野暮な質問か」
少し考えてから、中也は言う。
「別に、俺がお前にしてもらう分には…抵抗はない。ただ、原因がなんにせよ、お前の気持ちが着いてこねぇのに無理してそこまでさせんのは…見ていて、俺にはさせられねぇ」
『中也なら、構わないけど』
「……無理は、すんな。飲まなくてもいいし…途中でやめてもらってもいい。嫌になったら嫌になったで、全然いい」
浴槽から出て、体を拭かれて…またベッドに戻れば、彼のソレを直接見ることになる。
間近で見るのに耐性がついているわけでもないので、少し…かなり、緊張するのだが。
『ン、…おっきく、ない…ですか………やけに』
「…悪い、正直ちょっとクるもんがあった」
まあ、あれだけしてて何も感じていないわけないか。
『じゃあ、結果オーライね……っ、…ン…』
先に吸い付くように軽くキスをして、唾液を伝わせてから、両で手をソレに添えて舐めていく。
身体を鍛えてるだけあるのかしら…なんだか、やけにかたいような。
「……リア、自分からする経験あんのかよ」
『…ううん、初めて。どうして?』
「いや、恥ずかしがってるように見えたから」
『………噛むわよ』
「すんませんっした」
こんなこと、自分から誰かにしようなんて考えたことなかったもの。
どちらかといえば、無理矢理咥えさせられて、出るまで使われて…
『…動き方、分かんないかも』
「……俺にイラマチオの趣味はねぇぞ」
『…どうしたら気持ちい??』
「お前な……、…強めに、圧迫して…動いてくれれば、その」
パク、と先端を咥えこんでから、言われたように少し強めに圧迫する。
それから、沈めていけば…予想通りに、自分の敏感な喉奥にまで入ってきた。
『ン、ンン…っ、…ン…っっ…ぁ、…ッは、…っ』
感じている最中に彼の手で無理矢理引き抜かれれば、少し嘔吐くように咳が出る。
「無理すんなって…お前なにそんな所で頑張ってんだよ」
『……中也が、気持ちぃかなって』
言えば、少し頭をかいてから、撫でられる。
「…可愛い奴」
『ぇ、…へ……!?、!!?♡』