第8章 タイムリミットとクローバー
理性を崩壊させる程度にはトばした後、彼女はといえば。
「ランチ何がいい?俺が作ってもいいし、外に食べに行ってもいいし」
『中也さんいたらどっちでもいぃ♡♡』
ものっっっそい懐いた。
ずっとついてくるしずっと引っ付いてっしずっと甘えてっしなんだこれ、天使か。
「あー、じゃあ夜こっちで食べようか。上着着てこい、温度調節できる方がいいだろ」
『…肩出し嫌いだった?』
「リアちゃん、肩出しは大好物だけど他の野郎には見せてやらなくていいんだぞ???」
『大好物…!』
嬉しそう。
尻尾振ってる。
行為の途中から変化するようになり始めたが、まさかこれほどまでに愛らしいとは思わなかったな。
「空調効いてる店に入ったら寒いだろ?冷えるから上着着てて」
『中也さん選んで〜』
仕方ねぇなぁ???
えーお前そんなキャラじゃなかったじゃん、めっちゃ甘えてくんじゃん反則レベルだろこんなん。
「とりあえずこれで寒かったら俺の上着貸すからまた言いな」
『めっちゃ寒い凍えて凍りついて死んじゃいそうなくらいに寒いからリア自分の上着じゃどうしようもないかもしれない』
「お前もう冬物のコートでも着ていけそれは」
吹き出しそうになるのを誤魔化して思わず突っ込んだがそうか、そんなになのか、そうかそうか。
仕方が無いのでこちらもロングカーディガンを着用して行ってやることにした。
あ?誰がちょろいって?
リア様だな、ああ間違いねえ。
「おー、今からやっとデート?変態中也さん」
「誰が変態だコンクリ塀に突っ込むぞ一反木綿コラ」
『中也さん変態じゃないの…?』
「変態でいいぞリア〜、お前は何を言っても可愛いなぁ?後でアイスでも食べに行こうか」
「うっわぁ、ちょろ…」
「リア、ちょろいって言われてんぞ。やっぱりお前ちょろいんだって、気を付けろよ?ダメな大人に騙されねえように」
お前だよ、と全力で突っ込むような視線を反ノ塚、雪小路、そして体調を戻してラウンジに帰ってきていた夏目から向けられる。
『り、リアちょろくないよ?』
「そうか、ちょろくないか。でもいいと思うんだよちょろくても…ああただし俺限定な?他の奴にはほいほいついてっちゃだめだからな?」
『リアちょろくてもいいかもしんない…♡』
「おいおい、」
「中也たんて元々こんなんだったんだねぇ、僕びっくり〜」