第5章 蛋白石の下準備

肩に触れると、震えていた…唇なんか、肌に押し付けていなければまともに扱えてすらいない。
何してんだ、そんな煽るような真似して。
結局自分を苦しめるだけなのに。

『頑張、る…から…っ……り、あ…好きにされるなら、良いから…ｯ』

｢？…！？いや、落ち着け流石に、好きにされるならって、それだとお前…！！｣

『こ、わくないくらい…善がらせてみなさいよｯ、……あ、なた…わ、たしの狗でしょう…？』

違う、煽るような真似なんかじゃなかった。

誘っているのとも、少し違う。
本人の中でも葛藤はやはりあった…俺に躊躇わせたくなかった。

｢…お前が思ってるほど優しい男じゃねえぞ、俺は｣

読めるなら、読んでしまえばいいのに。
どうしてお前は俺から離れない。

『知ってる、………っ、…合意、する…わよ』

｢……、…取り消せ、今の内だ。いいから、やめておけ…お前は自分がどれほど俺にとって愛らしい存在なのか、これっぽっちもわかっちゃいねぇ｣

『取り消さない…、…命令よ…っ』

彼女に命令をされると、俺のスイッチが切り替る。

『だ、いたい…ま、丸わかりなのよ、それだけ私に欲情しといて……お、大人だとか思ってんでしょ。ココも、…下、も…硬くさせてるく、せ…ｯ！！？、…っ、ん、ぁ…ひ、…ｯ！！』

経験があるだけ、煽り文句もそれなりに分かっているらしい。
問題は、本人が妙にムキになってここまで口走っているという点ただ一つ…が、解決策は、ここに来て彼女の方から示されてしまった。

リアの浴衣を無理矢理剥がして、仕返しと言わんばかりに乳首を指でｷｭ､と摘む。
そのまま、段々と硬さと質量を増していく彼女のそれを、指先で揉んで、育てていく。

｢お前と繋がるまで独り身拗らせてた俺にそんな難題ふっかけてくるとか、とんだお嬢様じゃねぇの｣

すぐに俺の体に腕を回して捕まってきたリア。
分かってんだぞ、お前が怖がってることなんて。

けど、分かってもいたんだぞ…お前が、劣等感に苛まれ続けていたことを。

『、…つ、強く摘んじゃ…ｯ…、ぁ…ｯ…ん、ﾝ…』

少し圧迫感を減らしてみれば、彼女に入っていた力も少しだけ抜ける。

『ご、め…ｯ、……ごめ、ん…なさ…』

｢…何謝ってんだよ、謝んのは俺の方だろ｣

『……、感じ、てるの…こんな…っ、変で…ｯきゃ、！！？』

｢変じゃない…俺の事だけ考えろ｣