第4章 培われしは藍晶石の光輝
「何、なんでリアちゃん生クリームプレイとか知って…っぷ、…何何、興味あるのかい?なーんて…」
『ちょっと気になる…中也さんは好き?』
「俺知らねぇ、何っも知らねぇ…」
『ふぅん。…興味無いならいいや』
「はいリアちゃん、私興味ある!していい!?」
『太宰さんは彼氏じゃないのでダメです』
自然と言ってのければ、何故だか太宰さんは私を見てキョトンとした。
「…なんていうか、成長したね?」
『何がです?』
「……キスももうダメかい?」
『…どうなんですか?』
「お前の選択に任せ『言いきらない意気地無しはとっとと別れてどうぞです』ダメ」
だそうですので、と、クスリと笑いそうになるのを堪えて返す。
良かった、私まだこの人のでいいんだ。
「はっ、私に縋りつかなきゃ解決できなかった蛞蝓になんか偉そうにされる筋合いないね。リアちゃんこんな奴とっとと別れて私と付き合わない?」
『太宰さん人として終わってるからヤダ』
「何!?中也よりマシだろう!!?」
『それ本気で言ってます?』
無いわ。
うん、無い。
パルフェのクリームを、中也からスプーンを取ってすくう。
そしてそれを彼に向ければ、口を開くことはせずに首を傾げられるのみ。
「なんで俺が食わされる側?」
『…生クリームプレイ』
「ただのあーんの間違いじゃねえんすか」
ぱく、と恥ずかしがりもせずに食べられてしまった。
しかし、生クリームというものは唇には多少着いてしまうもの。
だから、彼が自分でそれを舐めとってしまう前に…私が食べてしまえばいい。
『ん、…っ…ン、…』
「っ!!?、…ちょ、リ……ッッ!!!?」
「あらら…リアちゃん、一応私いるんだけど」
『…っ、は、……リアが誰かに甘えるのに、人目なんて気にしやきゃいけないわけ?』
「……そう、君今甘えてるの。それならいいや…怖くない?」
『怖くない…今は私が襲う方よ』
芯を持った声で、言う。
そう、私は今捕食する側。
…私にこういうのの気持ちよさを教えたのは貴方なんだから、責任取って面倒見てよね。
「っ、おま、…な、にして…!?」
『乙女に唇奪われて照れちゃいました?…言っておきますけど、暫くは言うこと聞いてもらいますからね。反抗したら契約解除するし』
「……好きにしやがれ」
『いい子だわん』
「犬じゃねえっうの」