第7章 丁か半か
うらたぬきside
様は全てを話した。
そして、そらるさんとまふまふさんの中で落ち着くのを待っている。
語られた内容は聞かされていた内容と変わりはない。嘘はおそらくなかったのだろう。
それにしても、本当によくやり遂げたものだ。
計画を聞いた時、止めたくて仕方がなかった。
天月が受け止めると分かっていても、万が一の時もある。
もし奴らに捕まったら
もし死に至る毒が使われたら
もし天月が受け止められなかったら
そんな事を考えると不安で押しつぶされそうになった。
でも、俺に止めることは許されない。
あのお方の目に宿る意思は変えられない。
だから、自分にできる限り手を尽くした。
いま、全てが上手くいった。
もう、二度と、守りたくても護れないなんて状況にはしない。
平気そうにしているけど、本当は辛い貴方を護る。
元気な振りなんて、満足している振りなんて、させたくない。
俺はそう決めた。