第5章 不穏な空気の中
パーティーの次の日から、ファミリーにはとあるものが増えた。
それは⋯⋯
「侵入者です!」
「また?! 一体何人くんの?」
「今度はどこのネズミなん?」
そう、侵入者だ。
そらるとまふまふの思い通り、護衛が婚約者であるという噂が広まった。
すると、私と護衛の彼らを標的にし、次々と暗殺者が送り込まれている。
護衛も一人から二人に増え、万全の体制になっている。とはいえ無意味な外出は控えさせられている。
ここ数日は殆ど部屋に籠りっぱなしだ。さすがに暇になってくる。
あ、そうだ。あそこに行こうか。
あそこなら屋敷の中の上、安全が保証されているだろう。
『坂田、センラ、少し出てくるわ』
「出るってどこに行かれるの?」
「さすがに一人では行かせられませんよ」
『大丈夫、医務室よ。luzの所。道中が心配なら付いてきてくれる?』
『luz、入るわよ』
「んー、今忙しいんやけど。あ、様。どうした?」
『部屋に籠りっぱなしだったんだもの。気分が落ち込んでしまうわ』
「なるほどな。護衛の二人はもうええよ。俺が居るし」
『部屋に戻る時は内線で連絡するわ』
「「分かりました」」