第2章 プロローグ 彼らの話
うらたぬきside
ファミリー。
世界に名を轟かせている、最大勢力と呼ばれているマフィア。普通に犯罪を行うが、麻薬販売だけはしない事が有名だ。
6年前、突然、ファミリーのボス夫妻がお亡くなりになられた。裏切りの毒殺だった。
首謀者はすぐに捕まり、制裁を受けた。ボスが遺した遺言により、当時12歳の娘をボスにする事でファミリーを維持された。
その時、俺達はボス直属の部下として、色々な事を学んでいた。直接、戦闘の仕方を教えて貰うことや、書類仕事をやらせてもらう事もあった。
ボスが亡くなられた時、少しの間、会うことを許された。
ボスの前で泣くわけにもいかず、俺達は必死にこらえるしかなかった。
そんな俺達を見て、ボスはこう言って下さった。
「時が来たら、あの子を支えてやってくれ。いつも、自分の中に抱え込んで、無茶をする子だから。
俺の娘を頼む」
そう言って、ボスは事切れた。
部屋にいるファミリー全員が、ボスの事を悲しんだ。そして、毒に気づけなかった自分を恨み、死に目に会えなかった様を哀れんだ。
あれから時が経った。ファミリーはそらるさんとまふさんを中心にして回っている。
俺達は彼らの部下として、雑用として、色々な所を飛び回っていた。