第1章 プロローグ
談話室に入ると、そらる、まふまふ、そして浦島坂田船の六人がそこに揃っていた。
『私に会わせたいのはこの四人?』
「はい、そうですよ。どうぞこちらに」
まふまふにエスコートされ、そらるとまふまふに挟まれて座る。反対側には浦島坂田船が座った。
「此奴らは浦島坂田船。明日から、お嬢の護衛をしてもらう事になる」
『護衛? そらるとまふまふじゃなくなるの?』
「僕達の仕事が増えてきて、お嬢を守るのが難しくなってきたんです。それに、誰かがファミリーを狙っているようなので」
そらるが目線で合図をする。
それを受けると、次々に自己紹介を始めた。
「うらたぬきと言います。よろしくお願いします、様」
「俺は志麻。これからよろしく」
「坂田。これからよろしくお願いします」
「センラ言います。これからよろしゅう」
『うらたぬきさん、志麻さん、坂田さん、センラさんですね。これからよろしくお願いしますね』
私は手を差し出し、一人ずつ握手を交わした。少し、彼らの視線からは野望の色が見えた。
婚約者の話を聞いているのだろう。つまり、彼らはボスの座を狙っている。
ボスの位を渡せるのは、私が信頼出来る人だけだ。彼らは私を認めさせられるのか。