第4章 【三大魔法学校対抗試合】
「おおっ、クリスもやる気か?」
「このチャンスをみすみす逃すわけないだろう?こっちには人生がかかってるんだ」
「貴女まで無茶言わないでクリス、死人が出てるのよ?」
「さあ、さあ」とハーマイオニーに促され仕方なく歩き出したが、クリスはフレッドジョージと一緒に寮に向かいながら、あれこれ議論した。
「代表選手を決めるのって、誰だろう?」
「さあ?でもダンブルドアでない事は確かだろう?だったら方法が無い事も無いぜ」
何を閃いたのか、フレッドが悪戯をする時と同じようにニヤッと笑った。
「『老け薬』を数滴使えば上手くいくかもしれないぜ?」
「良いな、それ!上手くいったら私にも使わせてくれ」
「良いぜ、その代り俺達が選ばれても文句言うなよ?おいロン、お前はどうするんだ?エントリーするのか?」
「止めておきなさい、ロン。死人が出てるのよ?クリスも、死ぬ危険を犯してまで1千ガリオン欲しいの?」
「欲しいさ、当たり前だろう」
至極当然のように言うクリスの言葉に、ハーマイオニーは呆れたように大きくため息を吐いた。
「彼方は?ハリー、彼方まで出場するなんて言わないわよね?」
「僕はお金に困ってないし……それに、まだ勉強不足だと思うしね……」
「僕なんて、もっと勉強不足だ……」
突然、後ろから幽霊のようなか細い声が聞こえた。振り返ると、ネビルが顔を真っ赤にして立っていた。
「でも、おばあちゃんは僕に出場して欲しいだろうな。おばあちゃんは僕が家名を上げなきゃいけないっていっつも行ってるし……でも……僕じゃ無理だろうしな……」
「決めつけるな、ネビル!エントリーするだけならタダだ!」
クリスが励ましなのかどうなのか分からない言葉を口にすると、ネビルは顔を真っ赤にしてますます縮こまった。