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ハリー・ポッターと闇の姫君

第4章 【三大魔法学校対抗試合】


 『太った婦人』の肖像画の前は、人で混雑していた。みんな『三大魔法学校対抗試合』の話しをしている所為で、のろのろ穴をよじ登っているからだ。
 クリスとフレッドとジョージも『老け薬』以外にも何か良い手は無いか話しながら談話室への穴を上った。策は何であれ、あるに越したことはない。

「私、明日の朝一番に図書館へ行って使えそうな魔法が無いか探してくる」
「よし、俺達も放課後図書館へ行くぜ」
「じゃあ明日、図書館で会おう」

 フレッドとジョージにそう告げると、クリスはハーマイオニーと一緒に女子寮へ、ハリーとロンは男子寮へ続く階段を上って行った。
 2か月ぶりの寮には、もうトランクが運ばれていた。クリスはバスタオルを取り出すと、熱いシャワーを浴びた。雨でぬれた上にピーブズに水風船でびしょびしょに濡れていたから、やっと体が温まって生き返った気がする。大広間も温かくて良かったが、やはり濡れた服を着たままは気持ち悪い。

 クリスがシャワー室から出ると、ハーマイオニーはもう寝る支度をしていた。ネグリジェに着替え、魔法で乾かした髪をブラシでとかしている。クリスは着替えながらハーマイオニーに話しかけた。

「なあハーマイオニー、年齢をごまかす良い手が無いか知らないか?」
「知っていたって教えません。わざわざ友達を死なせたくはありませんから」
「でも、フレッドとジョージは本気だぞ?」
「あの2人が本気になっても、審査員を出し抜けるとは思えないわ。だってこの行事には学校の先生全員と魔法省の人達まで関係しているのよ?私が思うに、何か強力な魔法が掛けられているに違いないわ。一生徒ではまず無理ね。諦めなさい」

 ハーマイオニーは話を打ち切るように、天蓋ベッドのカーテンを引いた。
 クリスはベッドに入ると、「む~っ」と唸りながら考え込んだ。だがそのうちウトウトと眠くなり、結局良い手が浮かばないままクリスは深い眠りに落ちていった。
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